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近視・遠視・乱視・老視
 
 
目のしくみ
 

目は直径約2.5センチの球状をしており、眼球と呼ばれています。目の働きや構造はカメラとよく似ています。目もカメラもレンズに入る光の量をうまく調節して、物のかたちをとらえています。明暗も瞬時に判断して、絶妙な絞りとピント合わせができる目はまさに超高性能カメラです。

カメラはレンズを動かしてピント調節するのに対し、目は目は見る物の距離によって、「水晶体」というレンズが厚くなったり、薄くなったりして網膜(カメラではフィルムにあたる)にピントを合わせています。近くを見る時は厚くなり、遠くを見る時は薄くなります。このような水晶体の働きを「調節」といいます。また、人間は網膜上のさかさまの像を脳の働きによって正しい位置に直しています。

では、どういう時にものがよく見えて、どういう時によく見えない状態になるのでしょうか? 遠くから光が目に入ってきた時、ものを見るために必要な神経が集中している「網膜」という場所で光がきちんと像を結べれば、よく「見える」状態になります。これを「正視」といいます。しかし、この時網膜できちんと像を結ぶことができなければ、よく「見えない」状態(屈折異常)になってしまいます。
屈折異常には、「近視」、「遠視」、「乱視」、「老視」の4つがあります。

 
近視
 

屈折異常のうち、網膜より前に像ができてしまって、ピントがぼける状態を「近視」といいます。
今の日本人は、2人に1人が近視と言われているほど近視の人が多いのです。近視の人は、遠くのものに対してきちんとピントが合っていないわけですから、遠くがぼやけて見えます。近くにピントが合った目、よく言えば近くがよく見える目ともいえます。近視は、眼軸(角膜から網膜までの長さ)が正常より長すぎるか、角膜・水晶体で光が強く曲がり過ぎるために起こります。

たいていの場合は、メガネによって矯正すれば、正常視力まで出すことができます。近視は小学校高学年から増え始めて、中学・高校と増えていきます。このように成長とともに生ずる学齢期の近視を、「学校近視」ともいいます。子どもの目は角膜や水晶体のカーブが成長とともに変化するので、近視になる子がでてくるのです。こうしたものを単純近視と呼びます。

近視の原因はよく分かっていませんが、体質および遺伝的な原因と環境的要因が絡み合っていると考えられています。

一方、メガネを使用しても、正常な視力や視機能を得られない強い近視もあります。これは、目の大きさ[眼軸長]が大きくなりすぎてしまうことによっておこる近視で、屈折異常というより、病気としてとらえなければならないものです。こうしたものを病的近視と呼んでいます。 また、偽近視と呼ばれる状態があります。これは毛様体筋の緊張状態がまだ固定しておらず、目薬などで回復可能の状態のことで、以前は仮性近視といわれていました。

 
遠視
 

目に入ってきた光の焦点が網膜よりも後方にある屈折状態をのことを「遠視」といいます。
見え方は遠くが見やすくて、近くが見づらくなりますが、実は遠視の人は遠くを見るときも、近くを見るときもピントを合わすための調節が働いているため、眼がとても疲れやすい、肩が凝ったり頭が痛い、といういわゆる「眼精疲労」になりやすい目なのです。

子供は目が発育途中なので、眼球の長さが十分伸びていません。したがって、子供の遠視は異常ではありません。ただし、弱視(どんな矯正をしても、視力が十分でない状態)や斜視の原因になるので注意が必要です。

メガネをかければ良好な矯正視力が得られるものは単純遠視といい、目のほかの病気による遠視を病的遠視といいます。

 
乱視
 

「乱視」は目に入る光が網膜上の一点に結像しないために、ものがダブって見える状態のことをいいます。乱視の人は、眼科にある視力表の放射状の線が均一に見えません。 角膜や水晶体の形がラグビーボールのように歪んでいるため、光の屈折力が方向によって異なることによりおこります。ほとんどの人に軽い乱視が入っています。

遠視性と近視性、その混ざったものがあります。また角膜のけがや病気のために、角膜表面の凹凸不正がひどいことからおこる乱視[不正乱視]もあります。

 
老視(老眼)
 

「老視」とは加齢によって近くが見づらくなる状態で、遠くは問題なく見えます。
「人の老化現象は目から」と言われています。一般に40代頃から水晶体の弾力性が低下して目のピント合わせの力=調節力が弱まることにより、近くのものを見たり小さい字を読んだりすることが困難になることを「老視」といいます。 「近くがみづらい」「目が疲れやすい」といった症状がおこります。

調節機能の低下は子供のころから進行していますが、小さな文字が見づらくなったり、腕時計や携帯電話の文字が少し離さないと見えなくなったりして自覚されます。

老視は誰にでもやってくるのです。近くを見る時にたくさんの調節力を必要とする遠視の人の方が、近視の人よりも老視を早く自覚するようです。いわゆる老眼鏡をかけることで、足りない調節力を補うことになります。

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